外反母趾と共にお悩みで多いのが、足の中指・薬指、その付け根辺りの痛みやシビレです。
歩いているとピリピリ、ジンジン痛いというお声が相当数あります。
今回はこの症状についてお話していきます。
目次
① この痛みシビレの正体は?
② 手術になる場合も
③ 間違った歩き方
④ 理にかなった歩行『ゆるかかと歩き』
⑤ 正しい歩き方を身に付けると
⑥ まとめ
① この痛みシビレの正体は?
さて、この中指・薬指辺りの痛みやシビレについては、病院で診断してもらわなければ
分かりませんが、モートン病の可能性が高いです。
下図の様に中指と薬指の間にある神経が挟まれ、圧迫を受けることで、痛みやシビレを
起こしています。
まれに、人差し指と中指の間、薬指と小指の間のこともある様です。
出典 一般社団法人ネイティブウオーキング協会
当センターに来院した純子さん(仮名 50代主婦)も歩くと中指と薬指の付け根辺りが
ビリビリ痛く、シビレもありました。
半年近く経っても良くならないので、骨折でもしているのかと病院に行ったそうです。
検査の結果は、骨折ではなくてモートン病とのこと。
最初はインソールを作って履いていたのですが、改善が見られないので、ステロイド
注射を2回しましたが、あまり変化が見られず当センターに来院することに。
純子さんの足を見せて頂くと、中指と薬指の痛みの他に、外反母趾、偏平足、
魚の目にタコまで、まるで足の病気の問屋さん状態。
でもこれは純子さんだけでなく、同じような方は意外と多いのです。
② 手術になる場合も
このモートン病、そのまま放っておくと、鋭い痛みで歩行障害になったり、改善が
見られないと手術をしないといけなくなる場合があります。
痛みのある神経の近くの靭帯を切り、神経にかかる圧力を減らしたり、神経腫が
大きい場合は取り除く手術をします。
それでも完治せずに、痛みは取れてもシビレが残る場合があるそうです。
大リーグで活躍している大谷翔平選手の同僚であるマイク・トラウト選手も、
モートン病で神経腫が悪化し、緩和処置の効果が見られないため手術をしましたね。
③ 間違った歩き方
一般的にモートン病は、アーチがつぶれて、開帳足になった足に、先の狭い靴を
履いたがために引き起こされるといわれています。
ですから幅広の靴を履くようにしたり、整形外科でも純子さんのようにアーチを
作るようなインソールを勧めたり。
この様に何でもかんでも、インソールを入れてアーチを持ち上げよう持ち上げようと
考えがちですが、もしあなたご自身の歩き方が「アーチをつぶすような歩き方」
になっていたとしたらどうでしょう。
だとしたらその歩き方を変えなければ、本当の解決にはならないのではないでしょうか?
ではこの「アーチをつぶすような歩き方」とは一体どんな歩き方なのでしょう。
実はこのアーチをつぶすような間違った歩き方は、足病先進国の間では結構メジャー
な事柄なのです。
アメリカ足病医学では、オーバープロネーション(過剰回内)という歩き方により、
アーチがつぶれ、足幅が広がってしまうと分かっています。
つまりアーチがつぶれ続けるような歩き方に原因があるのですね。
④ 理にかなった歩行『ゆるかかと歩き』
さあ、ここまで分かれば、モートン病を改善し再発させない方法を手に入れたと同じ
ですね。
アーチがつぶれるような歩き方に原因があるのなら、そうならない歩き方に変えれば
いい分けです。
当センターでは、アメリカ足病医学に基づいて開発された、足に負担のかからない
正しい歩き方『ゆるかかと歩き』をお教えしています。
この歩き方は、外反母趾や内反小趾を改善に向かわせる歩き方ですが、モートン病
根本原因は同じで、足に無理な負担をかけないことで改善していくのですね。
⑤ 正しい歩き方を身に付けると
純子さんは『ゆるかかと歩き』を徐々に身に付けていかれて、一月後にはかなり痛みの
状態は改善して、三か月後には痛むことはなくなりました。
それだけでなく、外反母趾の角度も改善が見られ、タコは柔らかくなってきて、魚の目も
小さくなってきました。
今まで足が痛くて長く歩けなかったため、好きなウインドウショッピングも出来なかった
のが、今は自由に歩き回れると、嬉しそうにおっしゃっていました。
純子さんの様に病院で診断されてからいらっしゃる方より、中指・薬指辺りの痛みや
シビレがなんだか分からず、不安を抱えながら来られる場合が多いですが、皆さん
『ゆるかかと歩き』を習得して、今は幸せな時間を手に入れています。
⑥ まとめ
モートン病あるいは診断を受けていなくても、中指・薬指辺りの痛みやシビレでお困り
の方は、幅ひろの靴に替えたり、開帳足用のインソールを入れたりしても、それは
根本改善にはならないのですね。
早く痛やシビレを良くしたいとお思いでしたら、歩き方を正していくのが一番の近道。
もしお悩みの方がいらっしゃいましたら、どうぞご相談くださいね。