症状別ブログ

小指の付け根が痛むのはなぜ? — 内反小趾の原因と治し方

外反母趾の治療をしていると、親指側だけでなく小指側も痛い方や、

親指側は何でも ないけど小指側が曲がっていてひどく痛む、

と相談に来る方が多くいらっしゃいます。

 親指の骨が外に向くのを外反母趾というのに対して、小指の骨が内側

に向いていくのを内反小趾といいます。 

ここでは内反小趾について詳しくご説明いたします。

目次
①  内反小趾とは
②  内反小趾を放っておくと
③  内反小趾の原因
④  どうすれば内反小趾は治るのか
⑤  足が痛くない、脚が軽い!
⑥  まとめ

 

①  内反小趾とは

 

内反小趾とは外反母趾と同じように指の先が曲がった状態を指します。

下図の様に小指が内の方に向くのを内反小趾といいます。

 

外反母趾と同じように角度が基準となり、軽度から重度まであります。

小指側の角度を測って、以下の様に分けられます。

 

内反小趾の基準角度
10度以上~20度未満 軽度
20度以上~30度未満 中度
30度以上 重度

 

当センターに来られた裕子さん(仮名)は、親指側は全く問題なかったのですが、

小指側が中程度の内反小趾で、痛くて靴も履けないという状況でした。

小指の付け根が赤く腫れていて、出血したことも。

私事なのですが、慌てていてたまにテーブルやタンスなどの角に足の指をぶつける

ことがあるんですね。

皆さんもありますよね!

親指も小指もぶつけたことがあるのですが、もちろん親指の時も痛かったですが、

小指をぶつけた時の痛さといったら、もう動けなくなるくらいの強烈な痛み。

あれが靴を履いている間じゅうあるとしたら、二度と靴に足を入れたくないですね。

 

②  内反小趾を放っておくと

 

皆さんもケガをした時などに経験があると思いますが、痛む部分に負担をかけない

ような立ち方、歩き方になりますね。

小指の付け根が痛いから、どうしてもそちらに負担をかけないような動きになります。

当然身体の土台である足がそんな不安定な状態だと、その上の膝や股関節、腰などに

歪みが生じ、余計な負担がかかります。

ですから内反小趾の痛みを我慢しているうちに、階段を下りる時に膝の内側が痛んで

一気に下りられなくなったとか、立ち上がる時に腰や股関節が痛んですぐには

歩きだせないなどが起こるのですね。

 

実は裕子さんも小指の付け根の痛みに加えて、最近腰にも痛みを感じるように

なってきました。

今まで腰痛なんかなったことなかったのに、足の問題が起こってから腰痛の悩みまで

増えてしまったとの事。

特に台所で長く立っていると辛くて、途中で座らないと洗い物も出来ないと。

このまま放っておいたら大変なことになると思って、当センターに駆け込んだ

ということです。

 

③  内反小趾の原因

 

内反小趾の原因を遺伝やヒールのある靴のせいだと思っている方が、まだまだ

多いようです。

もちろん親から引き継いだ部分はありますが、生活習慣の中でどんどん進行して

いますし、ヒールのある靴を履いていても内反小趾にならない方はたくさんいます。

それに、ヒールのある靴を履かない男性にも変形が見受けられますので、本当の原因

ではないのではないでしょうか。

 

ではなぜ内反小趾になるのでしょう?

足病医療の進んだアメリカなどでは、すでに解明されていて、オーバープロネーション

(過剰回内)という歩き方がその原因だとされています。

 

長い生活習慣の中で、足の構造を無視した悪い歩き方をしていることに原因があり、

さらに小指の付け根辺りで強くけるような動きがプラスされて引き起こされるのです。

 

④   どうすれば内反小趾は治るのか

 

内反小趾の治療というと多くは、薬指と小指の間を離すようにサポーターなどで

固定したり、小指を強引に外側に戻そうという治療法などですが、それでは決して

良くなりません。

 

長い間の悪い歩き方の習慣で、小指の付け根の骨が外側に飛び出した状態を無視して

、指だけを真っすぐにしようとしても、それでは本当に治ったことにならないですよね。

原因をほったらかして見た目だけを治しても、また時間の経過と共に同じ症状が、

あるいはもっと進んだ症状が起こる可能性が大。

 

長い間の誤った歩き方のせいで起こった内反小趾ですから、

正しい歩き方で治っていくのですね。

 

⑤ 足が痛くない、脚が軽い!

 

正しい歩き方を身につけると、内反小趾に伴って起こっていた、小指の付け根の痛み

が取れてくるだけではなく、足の不安定さから起こっていた、色々な問題も解決に

向かいます。

 

裕子さんも小指の付け根の痛みが取れるころには、腰の痛みもなくなってきました。

それだけでなく、いつもこんなもんだろうと思っていたドローンとした脚の重さが

なくなって「なんか走れそう」と大変な喜び様。

すごく体の調子が良くなってきたので、学生時代にやっていたテニスを始めたそう

です。

 

なにもこれは裕子さんに限った事でなく、百名山に挑戦して途中であきらめていた方

が再挑戦始めて、以前より軽々登れるとおっしゃっていたり、体操のインストラクター

を止めていた方が再開し、生徒さんから「先生若返った」といわれるようになったり、

正しい歩き方を身につける事で身体が変わり、人生が変わるのですね。

 

⑥ まとめ

 

外反母趾だけでなく、小指側にも同じように指の曲がる病気があり、内反小趾といい、

外反母趾と同じように悪い歩き方で引き起こされます。

 

内反小趾を治すには、正しい歩き方を身につける必要があり、これが出来るように

なると、内反小趾に伴って起こっていた様々な症状も一緒に治っていきます。

 

もし内反小趾でお困りでしたらいつでもご相談下さいね。